冬の気配を感じますと、我々自動車業界では「そろそろスタッドレスタイヤの季節だなぁ」と感じるものです。いわゆる冬タイヤ『スタッドレスタイヤ』の豆知識をご案内いたします。

 

普通のタイヤとスタッドレスタイヤとの違いって？

普通のタイヤより摩擦性能を高めた柔らかいゴムを使用し、タイヤの溝もタイヤと路面の水の膜を取り除き滑らないような加工が施されています。柔らかいゴムを使用することでより路面に接地できるようになっています。ただし、路面とのグリップ力や燃費、静粛性脳などはノーマルタイヤより落ちます。

 

いつ頃つけるのがよいですか？

早めの装着をお勧めします。地域、気候にもよりますが、１１月中に装着しておけば安心です。首都圏でも１２月初旬に初雪が降る年もあります。雪が降るとスタッドレスタイヤの需要は一気に高まります。工場が混みあったり、タイヤの出荷が間に合わないなど思うようにいかないことも多いので、早めの装着が安心です。逆にノーマルタイヤへ戻すタイミングは少し遅めの４月上旬くらいがよいかもしれません。過去１０年で４月に降雪があったのが２回ありました。ノーマルよりグリップが落ちる分注意が必要ですが積雪のリスクを考えるとその方がよいでしょう。

 

スタッドレスタイヤの注意点

スタッドレスタイヤはすべての車輪に装着して、はじめて真価を発揮します。たとえば駆動輪のみに装着した場合、滑り止め効果が得られないばかりか、ノーマルタイヤとの摩擦力が生じてしまい車両の挙動が不安定になってしまいます。

運転する際にも注意が必要です。スタッドレスタイヤはノーマルタイヤよりグリップ力が落ちるため、特に雨天時にハイドロプレーニング現象が発生しやすくなるなど不安定になりがちです。

スタッドレスタイヤの寿命は？

スタッドレスタイヤの寿命は保管状況にもよりますが、概ね３年前後と言われています。

ゴムが硬化し、スタッドレスとしての本来の機能が失われてしまうのです。また溝の深さも新品時の５０％以下になってもスタッドレスとしては効果がなくなります。タイヤの点検、診断も当社工場にて承りますので、お気軽にご相談ください。