2017年11月17日
コラム
整備のアドバイス
整備のアドバイス~バッテリーあがり~

以前にJAFロードサービスの出動原因の第一位がバッテリーあがりだというご案内をしたと思います。車を所有されている方だと経験された方も多いのではないでしょうか。
今回はバッテリーあがりについて詳しくお知らせしようかと思います。
バッテリーあがりの原因
バッテリーあがりとは、放電量が蓄電量を上回り、エンジンの始動に必要な電力量を確保できない状態です。バッテリーはエンジンを始動したりエアコンやオーディオ、ライトなどを使用していると放電し、エンジンをまわすことで充電します、また、自然放電という車を動かしていないくてもわずかですが放電していきます。長期間放置した車のバッテリーがあがるのは、この自然放電が原因でしょう。自然放電以外だと、例えばライトをつけっぱなしにしていたとか、渋滞時にエアコン、オーディオ、ルームランプなどを多用したなどがあります。これらの原因は過放電と言われます。概ねこの2つが原因といえます
バッテリーの劣化
以前もご案内しましたが、バッテリーは経年劣化があります。長期間使用しているとバッテリーが劣化し容量が小さくなっていき、必然的に蓄電可能量も減少します。容量が低下するとそれまで使えてた量が使えなくなってしまうわけで、バッテリーあがりを起こしやすくなります。
バッテリーあがりの対処法
バッテリーあがりを解消するためには、バッテリーにエンジン始動が可能な電力量を確保する必要があります。そのための方法として大まかに【ジャンピング】と【充電器】という方法があります。一般に知られているのはジャンピングで救援車や他のバッテリーなどを直接つなぎエンジンを始動する手法です。バッテリーかかる負荷は大きく劣化の要因となりますが、即座にエンジンが始動でき場所を選ばないという利点があります。充電器を使用する方法はバッテリーに対する負荷は少ないのですが、そのために時間をかけて充電する必要があり(6~8時間は必要)いざ、というときには使いづらいのが難点です。
ジャンピングについて
ジャンピングでよく知られているのが、傍に救援車を置いてお互いのバッテリをケーブルで直結しエンジンを始動する方法ですが、救援車やケーブルがなかったり、作業に危険を伴うこともあり、おすすめできません。やはりご近所でしたら弊社まで、もしくはJAFをはじめとするロードサービスにお願いするのが一番です。最近は自動車保険にロードサービスがついてるのが一般的ですし、JAFはロードサービス以外のサービスも実は充実しているのです。それ以外ではジャンピング機能を兼ね備えたスマホバッテリーなどもできているようです。
ジャンピング後
ジャンピングでエンジンを始動した後もバッテリーの残量は十分ではありません。しばらくエンジンをまわして充電してあげる必要があります。30分~1時間程度走行するとよいと言われています。アイドリングでも充電可能ですが、エンジンの回転数が低いため長めにかけてエアコンやオーディオの電源は切ってください。
バッテリーあがりの予防
いろいろと方法はありますが、簡単なところだと
・定期的に走行する
少なくとも一か月に一回、1時間程度走行すれば、かなりリスクが低減できます。エンジンの回転数が2,000~2,500くらいが充電の最適回転数といわれていますので、意識して走ってみましょう。
・定期的にアイドリングする
週に一度程度、エンジンをかけて放置しておきます。ただ、走行するのと比べると効率は落ちますので、ある程度長い時間(1時間以上)は必要です。ただしアイドリング中も音や排ガスも出るため周囲の環境への配慮は必要です。
・定期的なバッテリーの交換(より性能ランクの高いものを選ぶ)
バッテリー自体の劣化も要因の一つです。あまり乗らない人は通常より早めに、なるべくバッテリーランクの高いものを積むのもよいと思います。